2023年04月

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2023年04月25日

サポーターも街に出よう

23日の浦和戦の試合前、フロンターレ吉田社長がGゾーン前でトラメガを持ち、私たちサポーターの前で「今回の件を契機にクラブ一丸となって地域活動をやり直していく」とのクラブ方針を言葉にしていただきました。
またそれと同時に、サポーターに向けた呼び掛けがありました。
「サポーターと一緒に街に出て行くことで、この川崎市を共に盛り上げていきたい」
「皆さんの力を貸して欲しい」

私たち応援団は、吉田社長のこの決意表明をしかと受け止め、メンバー一同、引き続きクラブの地域活動に積極的に協力していく所存です。

フロンターレサポーターの皆さん。
クラブから要請があった時には、お気に入りのフロンターレユニフォームを着込み、フロンターレブルーのグッズを身に付け、ぜひ皆で一緒に街に出て行きましょう。そして、商店街や地域の皆さまと直に触れ合い、皆の気持ちを一つにして、街の景色を鮮やかなフロンターレブルーに染めていきましょう。もっともっと私たちのホームタウン・川崎市を盛り上げていきましょう。
ご協力をよろしくお願いいたします。

* * * * *

スタジアムでの横断幕掲出以降、私たち応援団としましては、吉田社長をはじめ、幹部を含むクラブスタッフの皆様と何度も話し合いの場を持ち、私たちが公表した声明文の内容に関して意見交換を重ねてきました。

特に、声明文の中で言及したポスター配布やタペストリー掲出については、配布や掲出自体ももちろん大事だけれども、それをきっかけにして商店街や地域の皆さんと顔を合わせて交流を図り、互いの絆を深めることが活動の真の目的であるということ、そして、それこそが先人たちが大切にし、私たちサポーターが共感してきた、フロンターレならではの地域密着活動の原点であるということをしっかりと伝えました。

さらに、吉田社長に対しては、街に出て行く活動の意味を今一度クラブスタッフ全員に周知徹底して欲しいとお願いするとともに、活動をしていく中でもし人手が足りない場合には、遠慮なく広くサポーターに助力を要請して欲しいということもお伝えしました。

クラブとはこれで終わりではなく、吉田社長も交えた話し合いの場を定期的に持ち、フロンターレがこれからも地域の人たちに愛されるクラブであり続けるためにはどうしていったらよいかを徹底的に議論し、私たちからも具体的な提案をさせていただくなど、今後も建設的な対話を続けていく予定です。


このたび私たち応援団がスタジアムで横断幕を掲出した一件に関しましては、各方面から本当にいろいろなご意見を数多く頂戴いたしました。

そんな中、クラブの現状に対する率直な想いを取り纏めて連絡をくださいました商店街の皆様、私たちの声明に対しSNS等で賛同する声を上げていただいた地域のスポンサー様やサポートショップ様、誠にありがとうございました。本当に心強かったです。

皆様がフロンターレをスポンサードしていることを心底から誇りに思えるよう、私たち応援団メンバーはこれからもクラブを全身全霊をかけて盛り立てていきますので、引き続きフロンターレへの変わらぬご支援のほど、よろしくお願いいたします。


川崎フロンターレ応援団

2023年04月09日

吉田社長からの返答を受けて

川崎フロンターレ公式サイトにて吉田社長の声明文が公開されました。
まず、私たちが水曜の試合後に掲出した横断幕に対し、吉田社長から速やかな返答をいただけたことに感謝したいと思います。

地域の方たちとのコミュニケーション強化に関しては、今回の声明文においてもあらためて約束していただきました。フロンターレの今後の地域活動に期待したいと思います。もちろん私たち応援団メンバーも、商店街への訪問やタペストリーの設置作業など、これまでと変わらず出来る限りの協力をしてまいります。

時勢も移り変わりクラブの規模も大きくなることで、個々の活動にいろいろな制約が生まれていることも理解できます。しかしながら吉田社長には、地域密着が最重要事項だというクラブ創設以来の基本理念をこれから将来も変えることなく、地域の人たちから愛されるクラブ作りを切にお願いしたいと考えております。

川崎フロンターレ応援団

2023年04月05日

試合後に掲出した横断幕について

私たち川崎フロンターレ応援団は、本日の試合終了後、フロンターレ吉田社長の事業方針に疑問を呈する横断幕をGゾーンに掲出しました。
今回私たちが横断幕を掲げるに至った最大の理由は、フロンターレが現在の吉田社長の体制になってからというもの、これまで先人たちが大切にしてきた「地域密着」というクラブの基本理念が軽んじられていると強く感じているからです。

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フロンターレは創設当初から地域密着の理念を第一に掲げ、役割や肩書きに関係なくスタッフが市内各所を駆けずり回りながら、地域に愛されるクラブ作りを地道に進めてきました。私たち応援団メンバーも彼らの信念と心意気に共感し、フロンターレというクラブを市民が誇りに思えるよう、これまでスタジアム内外で最大限のサポートをしてきました。
しかし、今のフロンターレは1年前に親会社の富士通から来た吉田明宏社長の下、これまで皆で育んできた地域との絆を軽んじ、今までとは異なる価値観の下で危うい方向へ進みつつあると感じています。私たちは、様々な局面でクラブと向き合い共に活動を重ねる中、吉田社長の優先する事柄や既存スタッフの処遇からこの変化を肌で感じ、今のクラブの状況に極めて強い危機感を抱いています。

私たちがそう感じている背景はいくつかあります。まず1つめは、地域密着に貢献してきたスタッフが次々とクラブを去っていることです。
今年に入り、実に24年間クラブの地域密着を推し進めてきた営業スタッフの井川宜之氏、そしてクラブ発足時から長年トップチームの強化に携わってきた元強化部長の庄子春男氏が、相次いでフロンターレを去りました。「事業」と「強化」というそれぞれの役割でフロンターレを地域に根付かせた、2人の功労者が同時に辞めていったわけです。
この両名に始まったことではありません。これまで中心的な立場で地域のコミュニティと繋がり、地域とクラブの関係作りに尽力してきた事業部スタッフが、次々とフロンターレを辞めています。クラブが地域密着を最優先事項と捉え、これからもその考えを継続していくのであれば、この状況はクラブにとって極めて深刻な事態だと私たちは考えています。

2つめは、商店街や地域団体など地域の人たちとの関係性が、以前と比べ薄くなっていると痛感する機会が極端に増えたことです。
以前は、ポスター配布やタペストリー交換はもちろん、ことあるごとにスタッフが市内各地に直接顔を出して地域の人たちと交流し、良好な関係を堅実に築いていたかと思います。しかし、昔から熱心に応援している商店街の知人と話をすると、今はお店に顔を出してくれるスタッフも減り、クラブとの距離感を随分と感じるようになったと言っていました。人気や知名度が増しクラブが急激に大きくなっていく最中だとしても、苦しい時代に支えてくれた地域の人たちが置いてけぼりにされている今の状況は、これまでの大切な絆を壊しかねない由々しき事態です。
さらに、市内の各商店街に掲出しているタペストリーについても、既にシーズンが開幕して2ヶ月近く経っているのにも関わらず、市内全域の至る所で過去シーズンのものが掲出したままになっています。つい先日も、クラブ末長事務所から程近いある商店街に、色褪せてボロボロになった古いタペストリーが掲出されたまま放置されていて、サポーターに指摘されてから慌ててスタッフが交換に行ったということもありました。誰かしらスタッフが現地を訪れていたら、このような状況はあり得ないはずです。
ここ数年のコロナ禍という状況を差し引いても、市民や地域との関わりを何よりも大切にし、地域密着を合言葉にひたむきに活動してきたフロンターレは、いったいどこに行ってしまったのでしょうか。クラブの組織風土ががらりと変わってしまったと、痛烈に思い知らされています。

3つめは、足元が揺らぐこの状況を知ってか知らずか、クラブの意識が完全に別の方向を向いてしまっていることです。
地域との関係性が薄くなる中、クラブはアジア戦略を強力に推し進めています。ACLタイトルを勝ち取るため、サッカーの裾野を広げるためという目的には賛同しますし、フロンターレがアジアを代表する強大なクラブになって欲しいとも願っています。しかし、私たちは地域密着を疎かにしてまで、それを優先して欲しいとは思っていません。
SDGsやフロンターレ経済圏構想についても同様です。高まりつつある人気や知名度を利用しビジネスに結び付けることも理解はできますが、それらの成功は揺るぎない地域密着の土台の上にはじめて成り立つものだと考えます。このままでは古くから地域密着の理念に賛同しクラブを支え続けてきた地域やスポンサーから見放され、せっかく皆で磨いてきたクラブの存在価値すら失いかねません。

私たちが抱いている危機感は、吉田社長にメンバーが直接会ってこれまで何度も伝えてきました。しかし、返答では速やかな改善を約束しておきながら、実体が伴わない状況が相変わらず続き、私たちのみならず多方面から失望の声が上がっています。
そこで今回、吉田社長とその事業方針に対して私たちが強い不信感を抱いているという事実を、スタジアムに来場された行政・スポンサー・関係団体・商店街、その他のフロンターレに関わる多くの皆さまに直接的に知ってもらいたいと考え、様々な批判を受けるのも覚悟の上で、スタジアムでの横断幕掲出という手段で声を上げさせていただきました。ご賢察くださいますよう、よろしくお願いいたします。

鬼木監督率いるチームは、不運にも怪我人が相次ぎ、難しい戦いを強いられています。そんな中、試合終了後とはいえ、私たちが選手の応援とは直接関係の無い横断幕を掲げたことで、不快に思われた方がおられましたらどうかお許しください。私たちサポーターは、川崎の誇りを胸にピッチで死力を尽くして闘う選手たちを信じ、これからも変わらず「応援」という形で鬼木フロンターレを後押ししていきます。

川崎フロンターレ応援団一同